宮沢賢治と松田甚次郎

松田甚次郎は、戦前、山形県新庄市出身で農村の生活改善に献身した農業指導者、著述家です。

宮沢賢治の影響を受けて、農村の生活改善活動を実践して、その経験を記した「土に叫ぶ」がベストセラーになりました。

賢治の「小作人たれ、農村劇をやれ」という教えを受け、それを実践した宮沢賢治の弟子です。また、あまり知られていませんが、宮沢賢治の作品を世に広める役割も担った人物です。

今でこそ宮沢賢治の作品は教科書に載るほど(小学5年生の国語の教科書に「風の又三郎」「雪わたり」)有名になっていますが、生前はまったく本が売れなかったそうです。

賢治の没後、全集を発行するも売れなかったのですが、ベストセラー作家松田甚次郎編「宮沢賢治名作選」を発行すると、よく売れ、世に宮沢賢治の作品が知られるようになりました。

彼がいなければ、私たちは宮沢賢治の作品を知ることはなかったかもしれませんね。